内科・循環器内科・小児科・アレルギ-科

舌下免疫療法

 花粉の飛ぶ季節になると、「くしゃみ連発、鼻汁だらだら、目もかゆくて」といった患者さんが多くなります。鼻水やくしゃみくらい、と思うなかれ。なってみるとしんどいものですね。単に症状を抑える内服や目薬や点鼻薬の治療とは違って、免疫を高めるアレルギー治療法として、当院では矢追インパクト療法を開院以来行ってきました。効果は明瞭でお勧めなのですが、注射がこわいお子さんや定期的に注射に通えない方には使えませんでした。

 そこで、この度、免疫を高める治療法の一つとして舌下免疫療法を開始しました。この治療は舌下から吸収させ、体の中に薄めた原因となるアレルゲンを入れ、抗体を作ることで症状を改善させる治療です。口の中(舌の下)にすぐに溶ける薄くて丸い錠剤をおくだけで、5才くらいのお子さんでも治療できます。初めの1週間のみ抗原量の少ない舌下錠を使い、その後は同じ抗原量の舌下錠の内服を毎日続けます。治療を開始すると、喉がイガイガ、鼻水が出る、口内炎ができるといった副作用が出る場合がありますが、大半の患者さんは2週間から1ヵ月程度で徐々に副作用の症状が消えていきます。初回のみアレルギー症状が出ないか30分院内で経過をみます。

 

 通院間隔は初めは1~2週間後ですが、そのあとは何も問題なければ1か月に1回でも大丈夫です。治療の開始時期は、スギは花粉の飛散時期をさけるため6月~12月からになります。ダニの舌下免疫療法はいつからでも開始できます。対症療法ではないので、即効性はありませんが、数シーズンも待たずに効果が実感できる方が多いようです。

症状にお困りで関心のある方は、小児科・アレルギー科上田(か看護師)にお気軽にお声かけください。